介護運営の土台を築くケアマネに必要な能力

ケアプランの作成を担当するケアマネージャーは介護運営の土台を築く役割を担っている。
それだけに介護サービスを利用する人だけでなく、介護施設のスタッフとも連携した上で適切なケアプランを作成していく必要がある。
自分が決めたプランを一方的に押し付けるのではなく、誰もが納得した状態で介護サービスを提供していける環境づくりが必要なわけだ。

ケアマネに向いている人は、そうした環境づくりのためにコミュニケーションを重視している。
これは単に話が上手、雑談がうまいといった表面的なものではなく、適正なケアプランの作成に必要な情報を引き出す能力も含まれる。
相手の話によく耳を傾けつつ、相手の本音や希望・要望を引き出せる能力だ。
これが長けている人ほど介護サービスの利用者、介護施設のスタッフの双方とよい信頼関係を築くことができる。

それからマルチタスク、複数の業務を同時にスムーズに進行できる手際の良さもケアマネに向いている人の特徴として挙げられるだろう。
通常一人のケアマネが複数の介護サービスの利用者を担当し、それぞれに相応しいケアプランや準備を整えていくことになる。
それも一人の利用者の仕事が終わったら次の人、という形ではなく、複数の利用者のプランの作成や準備を同時進行で行っていく必要があるのだ。

それをこなすためにもタイムマネジメントの能力やタスクの優先順位を定めたうえで効率よく業務を行っていけるスキルが欠かせない。
優先順位が低い業務に時間を取られている間に差し迫った業務のための時間が確保できなくなるようでは、ケアマネ失格となってしまうだろう。